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思い出
古ぼけた詩集に
こんな一節をみつけて
懐かしさのあまり

《パリを攻撃するツェッペリンは、 いつもオリオンの中からやってきた》 (*)

ならば作者よ
わたしも言おう
あの懐かしい日々
わたしもパリを訪れていたのだ
地上の銃眼から
おまえが見たという黒い船
そう、 夜ごとオリオンのあたりから現れて
パリを襲ったのはこのわたしだ
地上を恐怖で覆いつくし
その悠揚として、 凶凶しい
おのれの英姿に酔いながら
積み来った爆弾を投げ尽くすや
南天を駆けるオリオンを追って
帰途についた暗黒のツェッペリンは
どうやら、 作者よ
おまえも忘れ難いか

(*) ブレーズ・サンドラルス 「オリオン」

-category 文学
[05-12-17]
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